桐生を誇りたい! アマチュア史家・森村秀生さん 第16回 家康の遺骨が通った裏街道
そして、鹿沼での4日間が残った。 川越では徳川家康を神にする大法要を営んだのだから4日間という日数は必要だっただろう。だが、鹿沼にはそんな記録はない。目的地である日光は目と鼻の先だ。たった1日の行程でたどり着けるところま...
そして、鹿沼での4日間が残った。 川越では徳川家康を神にする大法要を営んだのだから4日間という日数は必要だっただろう。だが、鹿沼にはそんな記録はない。目的地である日光は目と鼻の先だ。たった1日の行程でたどり着けるところま...
森村さんの研究が次に向かったのは、家康の遺体の遷座である。 徳川家康は元和2年(1616年)4月17日、駿府城で身罷った。当時の数え年では75歳の生涯、満年齢で数えると、73歳4ヵ月の生涯だった。亡骸は遺言に従い、その日...
山王一実神道は難しかった。 まず、教義がはっきりしない。研究書がほとんどない。いったい、どんな宗教なのか? 徳川家康は山王一実神道の教えで日光東照宮に祀られた。であれば、日光東照宮になら山王一実神道の研究成果があるかも知...
森村さんが自宅に「桐生山王一実研究所」の看板をかけたのは2014年1月のことだった。不死の道と桐生新町の謎の斜めの線。その解明に行き詰まった森村さんは、であれば、徳川家康の人生観、世界観までを知らねば、と考えた。そこに謎...
森村さんはなんだかワクワクしていた。逸る心をなだめながら自宅に戻ると、桐生信用金庫に貰った関東の大きな地図を引っ張りだした。1mの長い物差しを取り出して久能山と日光の男体山を結ぶ線を引いてみた。久能山—富士山—世良田(太...