指先に宿る技 石原好子さんの2
実は、経糸同士を繋ぐタイイング・マシンもある。この世界でも省力化、機械化は進んでいるのである。だが機屋さんによると、繋ごうとする糸の太さや種類が違ったり、左撚りと右撚の糸を繋ごうとしたりすると機械は頻繁にミスをする。繋い...
実は、経糸同士を繋ぐタイイング・マシンもある。この世界でも省力化、機械化は進んでいるのである。だが機屋さんによると、繋ごうとする糸の太さや種類が違ったり、左撚りと右撚の糸を繋ごうとしたりすると機械は頻繁にミスをする。繋い...
【よじり】 ピンと張った経糸(たていと)を綜絖(そうこう)で上下に分け、その間に緯糸(よこいと)を通して布にするのが織機である。だから布を織る準備は、経糸を張ることから始まる。 機を織るには数千本から2万本を超す経糸を使...
【独立】 営業は順調だった。東京からデザイナーやそのアシスタントを同行して富士吉田市の工場に通った回数は数え切れない。そして、営業担当だった澤さんも、いつしかニードルロッカーの操作に習熟した。デザイナーと一緒に新しい布地...
【ニードルパンチで服地を】 澤さんによると、ニードルパンチという加工技術に注目したのは、山梨県織物整理株式会社の渡辺明弘社長だった。英国に出張した際、見慣れないマフラーに出会った。どう見ても織り柄ではなく、ブリンとされた...
【ニードルパンチ】 Needle(針)でpunch(パンチ=打つ、穴を空ける)する。重ねた繊維を活け花で使う剣山を巨大化したようなボードを組み込んだ機械(ニードルロッカー)で何度も打ち、上下の繊維を絡ませて一体化する加工...