カテゴリー: 松井ニット物語
その13 日米繊維交渉
日本からの繊維製品輸出が米国で問題になったのは1955年からのことである。この年、アメリカは繊維製品の関税を引き下げた。すると1ドル=360円という為替の固定相場に守られて安価な日本からの綿製品がどっと流れ込んだ。これに...
その14 デザイナーズブランド
世の中とは良くできたものである。繊維製品の対米輸出が激減して国内の繊維関係者が青くなっていた頃、その落ち込みをカバーする意図があったとは思えないが、Made in Japanのデザイナーズブランドがムクムクと頭をもたげて...
その15 期待を裏切る
「しかし」 と智司社長は当時を思い出す。 「みなさん、そうそうたるデザイナーさんたちとはいえ、ラッセル編み機のことはご存じありません。ニットにはどんな編み方があるのか、こういう編み目、風合いを出すにはどうやって編めばいい...
その16 ヨーガン・レール
運はいつも目の前を飛び交っており、その運をうまく掴めるかどうかは、それまでに重ねた準備次第だという。 中には、運をしっかり捕まえているのに、その時は気がつかない人もいる。あとになって 「ああ、あれだったのか」 と手の中に...