趣味? からくり人形師佐藤貞巳さん 第7回 修行時代
そんなことばかりやっていたから、家で勉強したという記憶はない。それでも小学生の間は地力でトップクラスの成績を続けていたが、中学に上がるとさすがにそれでは追いつけなくなる。陸上部で短距離、三段跳びに熱中するうちに成績は下降...
そんなことばかりやっていたから、家で勉強したという記憶はない。それでも小学生の間は地力でトップクラスの成績を続けていたが、中学に上がるとさすがにそれでは追いつけなくなる。陸上部で短距離、三段跳びに熱中するうちに成績は下降...
時計屋に住み込んだが、最初の1年は時計には触らせてはもらえない。置き時計の埃払いを命じられるのがせいぜいである。2年目になってやっと掛け時計の分解掃除を許された。3年目、4年目は目覚まし時計の分解である。だが、組み立ては...
東京が肌に合わず足利に戻って手にした職は自動車整備工場の事務だった。 「自動車の修理がしたかったのに、人生ってなかなかうまく行かないもんだね」 だが、他に生計を立てる手段はない。我慢に我慢を重ねて鬱々としていた。足利の時...
当時、宇宙が急速に身近になっていた。宇宙をまず引き寄せたのはソ連である。昭和32年(1957年)、人類初の人工衛星打ち上げに成功すると、1ヶ月後には犬を宇宙に送り込んだ。世界初の宇宙飛行士となったのは昭和36年(1961...
それから毎年、佐藤さんは夏祭りにからくりを作り続けた。 翌年は「アラフラ海の真珠採取」だった。この年、店の前の通りにはアーケードが出来ていた。その上に透き通ったブルーのビニールで舞台を作った。この舞台に上から水を流す。す...