趣味? からくり人形師佐藤貞巳さん 第17回 浅草
「桐生からくり人形研究会」はその後、「桐生からくり人形芝居保存会」と名前を変え、いまでも活動中である。会員数は約80人。毎月第一土曜日にからくり人形芝居館で定期上演するのは会員たちだ。 頼まれれば、出張上演もする。忠臣蔵...
「桐生からくり人形研究会」はその後、「桐生からくり人形芝居保存会」と名前を変え、いまでも活動中である。会員数は約80人。毎月第一土曜日にからくり人形芝居館で定期上演するのは会員たちだ。 頼まれれば、出張上演もする。忠臣蔵...
佐藤さんが修復した曾我兄弟、忠臣蔵などが大舞台で上演されたのはわずか3度だけである。 1回目は公共・国立科学博物館で2003年に開かれた江戸大博覧会だった。まだレプリカはできていなかったため、修復が終わっていた曾我兄弟の...
からくり人形芝居保存会からは離れたが、再び火がついた佐藤さんのからくり人形熱は冷める暇がなかった。桐生西宮神社から仕事の依頼が来るようになったのである。 兵庫県の西宮神社本社から御分霊を受けて桐生西宮神社ができたのは明治...
佐藤さんのからくり人形創作に強い関心を持ち、曾我兄弟のからくり人形が見つかった1997年からずっと取材を続けてきたロボット学者がいる。桐生市出身で筑波大学名誉教授の松島皓三さんだ。ただ取材するだけでなく、佐藤さんの頭の中...
小黒定一さんはこんな手をしている。鉄を鍛え続けて、もう70年を越えた。 たったいま洗ったばかりだ。それでも爪の間には鉄の粉や砥石の粉、なにやら分からない粉が残って黒い。粉は手のしわにも入り込み、居座っている。 1日の仕事...