街の灯 「PLUS+ アンカー」の話 その7 灯りがともった
客の多い、賑やかな家で育ったからだろうか。角田さんは人が集まってワイワイがやがやする雰囲気が大好きである。だから、捺染業もたたんですっかり人の出入りが少なくなったのが何より寂しかった。いや、自分だけではない。この家もきっ...
客の多い、賑やかな家で育ったからだろうか。角田さんは人が集まってワイワイがやがやする雰囲気が大好きである。だから、捺染業もたたんですっかり人の出入りが少なくなったのが何より寂しかった。いや、自分だけではない。この家もきっ...
「ホントに、明日にも工事契約をしようというときになって、自宅ビルの1階でカフェを開くことに、突然違和感を感じたんですよ。何となく無理があるような気がしたんです」 設計事務所がまとめてきた設計図ではとてもオシャレなカフェに...
角田さんの引っ越し先が見つかった2014年夏の初めから改装工事が始まった。 今度は、設計士は入れなかった。角田さんの住み慣れた家が、私のカフェに一番ピッタリするという自分の「感」を頼って、自分でラフなスケッチを描き、知人...
いま「PLUS+ アンカー」は賑やかである。当初はまばらだった客足も、開店直後に地元紙が記事にしてくれて急速に増えた。出すのは飲み物とランチだけなのだが、1ヶ月ほどは満員御礼が続いた。 その賑わいぶりに刺激されたのか、家...
雅子さんは自発的プランナーではない。自分で企画を立てて実行することはあまりない。だが、誰かが企画の種を持っていると、それに様々な枝葉をつけ、化粧を施して見栄えのする催しに仕上げるのは得意である。いわば、「受け身のプランナ...